抄録
様々な街区形態が存在する神戸・阪神地域の日常生活場面を対象に,樹木や構造物の配置,土地被覆形態などの街区構成の違いに着目して,多地点において紫外線の同時観測を実施した.その結果,17:00~7:00は観測地点ごとの紫外線強度の偏差は大きくなかった(-0.5~0.5mW/cm²)が,10:00~14:00においては観測地点ごとの紫外線強度の偏差が-3.0~2.0mW/cm²と大きくなり,観測地点による紫外線強度の差が顕著であった.一方で,紫外線偏差の大小は太陽高度が関係しているため,両者の関係性を明らかにする必要がある.そこで相関分析をおこなうことにした.その結果,日最大紫外線偏差と太陽高度のあいだには正の有意な相関が認められた(r = 0.74).