抄録
本研究では,猛暑期における鳥取県を対象として,沿岸部,都市部,山間部の複数地点において気温観測を実施した。観測の結果,好天静穏日には,いずれの地域においても沿岸部の気温が他地域よりも低い傾向を示した。さらに,日最高気温と海岸からの距離との相関分析をおこなったところ,有意な正の相関が認められ(最大 r = 0.80),沿岸域では海風の泠却効果によって日中の気温上昇が抑制されていることが明らかとなった。また,日最高気温と標高との相関分析においても有意な正の相関が確認され(最大 r = 0.70),内陸部は沿岸部よりも相対的に気温が高くなる傾向であった。以上のことから,猛暑期の鳥取県では,一般的な気温減率に従わない日が存在することが示された。一方で,フェーンが発現した日には,沿岸域が最も高温化する傾向も確認された。