抄録
保護地域管理において住民・市民に対する情報発信は欠かせないものであり,基礎自治体のウェブサイトはその重要な手段になると考えられる。本研究は,ラムサール条約湿地が立地する国内の 85市区町村を対象にウェブサイトによる情報発信の現状を明らかにした。全体傾向として,情報掲載が確認できたのは6割にあたる51自治体に留まっていた。これらの自治体の多くは登録年や生物種に関する情報を掲載していたが,登録範囲や国際基準に関する情報の掲載率は低かった。また,生態系のモニタリング結果やアクセスに関しても,重要性に比して情報発信の状況は低水準であり,総合的に見て掲載情報の充実度が高いといえる自治体は限られていた。