2010 年 64 巻 1 号 p. 203-210
低レベル放射性廃棄物の余裕深度処分施設への適用が検討されている低熱ポルトランドセメント-フライアッシュ系材料を対象に、適切な養生による品質確保方法を提示することを目的として、脱型材齢が強度発現や中性化抵抗性に及ぼす影響を実験的に評価した。その結果、脱型材齢が7、14、28日の順に圧縮強度および静弾性係数が向上し、材齢28日まで型枠を存置した場合、脱型材齢7日に対して中性化速度係数をおよそ半減できることが分かった。また、表層透気係数は脱型材齢の異なる低熱ポルトランドセメント-フライアッシュ系材料についても中性化速度係数との強い相関が認められ、施工後品質検査の一指標として有用であることを示した。