抄録
フライアッシュコンクリートの練混ぜ水への海水利用の可能性を検討するため、フライアッシュを0~70%セメントと置換したコンクリートの強度発現特性を検討した。初期材齢(1日~3日)では海水練りにより強度増進効果が見られた。また、材齢7日以降ではフライアッシュ置換率が30%程度までは、強度改善効果は見られないが、50、70%と置換率が高くなるほど、また材齢が増すほど強度改善効果が大きくなることが明らかとなった。また、強度改善効果のメカニズムを検討するために化学分析を実施した。材齢とともに強度が増す現象は、Ca(OH)2量が低減し、Ca(OH)2がフライアッシュのポゾラン反応の促進に消費された可能性が示唆された。さらにSEM観察によりフライアッシュ粒子の反応を確認するとともに、これらの現象と関連して海水練りにより細孔空隙が少なくなることを確認した。