抄録
コンクリートの劣化の一因として、塩化物イオンが拡散侵入し鉄筋が腐食する塩害が問題となっている。塩害を考慮する上でコンクリート中の塩化物イオンの拡散挙動、特にC-S-Hにおける物理吸着量を正確にモデル化することが重要である。物理吸着はC-S-HのSiOH基で起きる。SiOH基にはシラノール基とシランディオール基の2種類が存在しているが、これらのSiOH基は区別することが出来ていない。そこで本研究では29Si MAS-NMR、27Al MAS-NMRスペクトル解析及びζ電位測定実験を行い、Ca/Si比及びAl置換による表面電位への影響を観察することで2種類のSiOH基を区別した。また、これらのSiOH基の区別をモデルに組み込み、C-S-Hへの塩化物イオンの吸着量予測の向上を行った。