フライアッシュ(FA)は、ダムコンクリートなどの水和発熱によって内部温度が上昇するマスコンクリートや蒸気養生を施すプレキャストコンクリートに用いられ、60~80℃程度の熱履歴が加わる。しかし、熱履歴を受けた際の検討は、FAセメントとしての検討が多いがFAのポゾラン反応に及ぼす影響を検討したものは少ない。そこで本研究ではポゾラン反応の基本反応であるFAとCa(OH)2の反応に着目し、作製したFAペーストに20、40、60、80℃の熱養生温度履歴を受けた際のFAの反応率や生成された水和物量、C-S-HのCaO/SiO2モル比に及ぼす熱養生の影響を検討した。