2016 年 70 巻 1 号 p. 85-90
耐塩害用混和材として知られるCaO・2Al2O3の低温焼成化を目的に、Fe2O3を添加した時に生成するCaO・(2-n)Al2O3・nFe2O3連続固溶体化合物(CA2-nFn)の焼成温度と生成量の関係を調べた。その結果、CA1.5F0.5とCA1.0F1.0を除き、カルシウムアルミノフェライト系やカルシウムフェライト系の化合物は副生せず、Fe2O3成分はCaO・2Al2O3相に固溶することがわかった。原料仕込み組成がCaO・1.8Al2O3・0.2Fe2O3の時、CA2に比べて200℃低い1,400℃の低温焼成で、CaO・2Al2O3構造を保持しつつCA2-nFn系化合物のほぼ単一相が得られることがわかった。Fe原子はCaO・2Al2O3中のAl原子と置換して置換型固溶体を形成していると推察される。