普通ポルトランドセメントの初期における水和反応におよぼす亜硝酸カルシウムの影響について検討した。亜硝酸を添加した普通ポルトランドセメント試料では、水和30分、1日、14日において、エトリンガイトおよび亜硝酸イオンを取り込んだAFm相の生成が確認された。また、水和48時間までの普通ポルトランドセメントの積算発熱量は、亜硝酸カルシウムの添加により増加しており、アルミネート相およびフェライト相の反応率は、亜硝酸カルシウムを添加しなかった試料と比較して1.5倍以上であった。アルミネート相およびフェライト相の水和は、亜硝酸イオンを取り込んだAFm相およびエトリンガイトの生成により初期に促進されたと考えた。