2018 年 72 巻 1 号 p. 48-55
本研究は80℃で水和反応させたCaO-SiO2-H2O系材料に対して乾燥条件やMg、アルカリが1.4nmトバモライトや1.1nmトバモライトの生成あるいは結晶構造に及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果、80℃での水和反応後、乾燥条件をRH=11%とした試料では1.4nmトバモライトが生成したのに対し、110℃乾燥を行った場合にはその層間隔が1.1nmに変化した。またMgの添加は、乾燥条件によらずトバモライトの生成を促進させる効果を示し、RH11%乾燥試料においては1.4nmトバモライトの積層方向の顕著な発達をもたらした。加えてNaClの添加はトバモライトのc軸方向の格子間隔を変化させる効果が、Na2SO4の添加はRH11%乾燥試料における1.4nmトバモライトの生成・成長を助長させる効果が示された。