2019 年 73 巻 1 号 p. 208-213
近年、環境問題として地球温暖化が深刻な問題となっており、普通ポルトランドセメントに比べてCO2排出量が少ない高炉セメントの使用推進が求められる。しかしながら、高炉セメントは初期強度発現性が低いことが課題である。本検討では、高炉セメントの初期強度発現性の改善として早強ポルトランドセメントと高炉セメントB種を混合した試製混合セメントの強度性状について検討を行った。その結果、材齢28日の圧縮強度が普通ポルトランドセメントと同程度となる水セメント比において、高炉セメントB種の混合率が70%未満であれば普通ポルトランドセメントと同程度以上の材齢1日強度を確保可能であり、CO2削減効果についても試算された。