レディーミクストコンクリート工場におけるスラッジ処理は莫大な費用と環境負荷が著しい。このスラッジを乾燥スラッジ微粉末として有効利用する検討が実施されているが、本研究ではその処理工程に着目し、処理までに要する時間とその処理温度が再水和挙動と硬化体特性に与える影響を整理した。その結果、処理時間が長くなると水和の進行により再水和能力が劣ること、処理温度が500℃程度で遊離石灰が生じて再水和能力が向上することが分かった。また、一度水和した試製水和セメントの再水和能力は、その粉体に含まれる水酸化カルシウム量が指標となることを示した。さらに再水和することで物質移動特性も向上することが確認できたが、製品DSPは試製水和セメントの物質移動抵抗性とは異なる挙動となった。