CO2排出量削減と廃棄物原単位の維持を両立するべく、少量混合成分の増量に対して基材セメントのC3S量とC3A量を増加させたセメントを用いてコンクリートの基礎物性を確認した。その結果、従来のセメントに対してC3A量を12.9mass%まで増量させた基材セメントを用いると、石灰石微粉末またはフライアッシュの増量に伴う材齢7日のコンクリートでの強度発現性は、従来のセメントを用いた場合と同等以上になることを確認した。また、石灰石微粉末と高炉スラグ微粉末をそれぞれ10mass%混合した場合について逆解析から断熱温度上昇を推定した結果、少量混合成分量が5mass%である現行OPC相当の組成を用いたコンクリートよりも終局温度上昇量は低下するが、速度係数は大きくなることが示唆された。ただし、簡易断熱温度上昇試験から得られる最高温度とは異なる傾向を示しており、温度上昇特性を持つセメントでの逆解析による発熱特性推定の手法には未だ検証の余地があると考えられる。