FRPロッドにおいて、外部環境の温度変動の作用を受けた後の付着強度を評価した事例はない。そこで本研究では、FRTSに比べ安価で普及を期待できるFRTPも含めて、FRPロッドとコンクリートの付着強度について、ばらつきや0~60℃の変動の影響を評価した。その結果、鉄筋とFRTPロッドではコンクリートとの付着強度の変動係数は同程度であった。また、暴露環境中の水の有無はFRPロッドとコンクリートの付着強度に影響を及ぼさなかった。ただし、温度変動を受ける環境下において、コンクリートとは異なる熱膨張係数のFRPロッドを用いた場合、昇降温に伴いFRPロッドとコンクリートのひずみに差が生じ、付着強度は低下した。