2020 年 74 巻 1 号 p. 201-206
セメント産業では低炭素社会実現に向けて省エネルギーや混合セメントの使用が推進されている。高炉セメントはセメントの一部を高炉スラグで置換したセメントであるため、普通ポルトランドセメントに比べてCO2排出量を削減できる。しかしながら、高炉セメントは初期強度発現性が低いことが課題である。本検討では、高炉セメントの初期強度改善方法として提案してきた早強ポルトランドセメントと高炉セメントB種を混合した試製混合セメントの耐久性について検討を行った。その結果、試製混合セメントは耐久性を考慮した場合、高炉セメントB種の混合率が30~50%の範囲で使用することが望ましい。