2021 年 75 巻 1 号 p. 364-371
本研究では、構造類似性の多いC-A-S-Hとゼオライトを同時生成することで条件による生成物の違いや生成の特徴から、構造が未知なC-A-S-Hの構造を評価することを目的とし、Si、Al、Ca、Na量を変化させた条件のもと、液相中でゼオライト─C-A-S-H混合相を生成し、C-A-S-Hの構造を評価することを試みた。その結果、Si/Alの低いゼオライト優勢条件の場合はゼオライト系の生成物が主に確認されるが、Ca量に比例して生成量は小さくなり、C-A-S-Hが生成する可能性が示された。一方でSi/Alの高いC-A-S-H優勢条件の場合は、Ca量が僅かであってもC-A-S-Hの生成が見られ、添加量を増やすほど、トバモライトの結晶構造に近いC-A-S-Hの生成が優位になる傾向が見られた。