アルミナセメントには、長期材齢強度の変化に及ぼす大きな要因として温湿度の影響と結晶転化の問題が懸案事項であった。一方、長期間暴露されたアルミナセメントは炭酸化が進行しており結晶転化により強度低下を起こした後、再び強度が増進をすることが報告されている。本研究では、特に炭酸化に着目し、アルミナセメントペーストが炭酸化により強度増進を起こすことを検討・考察した。その結果、圧縮強度は炭酸化の進行に伴い材齢28日まで増進し、炭酸化反応は硬化体の全面に達した。ペーストの変質は、炭酸化反応による結晶質水和物の分解により進行し、それに伴う非晶質物質量の増加が強度増加の一因であると考えられる。