本研究では、加熱ガス雰囲気を変化させた際のセメントペーストの高温による化学的変化について、高温X線回折による結晶相変化のin situ観察およびリートベルト解析を用いた定量的な検討を行い、セメント水和物の分解およびセメント鉱物の再合成の観点から考察を行った。また、モルタルの強度低下と水和物の分解およびセメント鉱物の再合成が相関していることを明らかにした。さらに、加熱ガス中に存在するCO2によって、加熱時にセメントペースト中の水酸化カルシウムが分解する際に炭酸化が促進されることを明らかとした。これはコンクリートの火害によって生じる中性化(炭酸化)のメカニズムを解明する上でも重要であると考えられた。