本研究では、旧韮塚製糸場から出土した砂漆喰、石灰コンクリートの材料分析を行い、石灰系材料の材料構成や硬化メカニズムについて検討した。その結果、砂漆喰は漆喰と細骨材で構成され、漆喰部の化学組成はほぼCaCO3のみであった。石灰コンクリートの結合材部は結合水を有し、ポゾラン反応によるAl2O3を固溶したC-S-Hやアルミネート系水和物の存在が示唆された。石灰コンクリートには浅間A軽石(As-A)の使用が推測された。試製した消石灰とAs-Aペースト試料は硬化が確認され、硬化体には水和物としてハイドロカルマイト、ハイドロタルサイトの生成が確認された。