2022 年 76 巻 1 号 p. 275-281
本研究では、エトリンガイトの硫酸イオンを炭酸イオンに置換した物質である炭酸型エトリンガイトの結晶構造評価を目的とし、原子の結合状態やAl配位数の変化、脱水挙動を通常のエトリンガイトと比較し検討を行った。その結果、炭酸型エトリンガイトはエトリンガイトと比較して200℃までの脱水量に差が見られたほか、80℃で24時間加熱した際にAl配位数が大きく変化することが分かった。またRH11%乾燥試料において、炭酸型エトリンガイトはエトリンガイトと27Al NMRピークが類似していたことから、炭酸型エトリンガイトはエトリンガイトと同様Columnを有する構造であり、脱水挙動は硫酸イオンと炭酸イオンの性質の違いに由来するものであると考察した。