2023 年 77 巻 1 号 p. 189-196
高炉セメントセメントペースト硬化体の反応性を高める添加剤として亜硝酸カルシウムが挙げられるが、亜硝酸カルシウムを混和した高炉セメントの反応の温度依存性に関する検討はほとんどなされていない。そこで本研究では、亜硝酸カルシウムを加えた高炉スラグセメントの反応の温度依存性を明らかにすることを目的とした。初期の反応量を測定するためにカロリーメーター測定、反射電子像によるセメントおよび高炉スラグの反応率測定、XRDによる鉱物の測定を行った。その結果、亜硝酸カルシウムを加えることによって初期の高炉スラグセメントの反応は高まったが、35℃養生においてはその影響は高くないことが示された。また、亜硝酸カルシウムを加えた試料のセメントおよび高炉スラグの反応に関するみかけの活性化エネルギーは無混和のものに比べて低下することが明らかとなった。