脱炭素社会の実現に向けて、セメント産業では混合材の利用が検討されている。一方、代表的な混合材である高炉スラグの発生量は今後減少することが予想されている。そこで本研究では、石灰石微粉末を用いて、高炉セメントの一部を置き換えた混合セメントのモルタル物性とその影響要因に関する検討を行った。その結果、石灰石微粉末の混合により、流動性の向上、凝結の短時間化および初期強度発現性の向上が確認され、混合率が10%までであれば28日圧縮強さおよび水分浸透速度係数は同等程度に維持できることが判明した。また、圧縮強さは空隙率が支配因子であったものの、水分浸透速度係数は空隙構造の複雑さについても考慮する必要が示唆された。