2023 年 77 巻 1 号 p. 62-70
本研究ではCalcium aluminate silicate hydrate(C-A-S-H)の炭酸化前後の構造変化と相組成に着目し、中湿度領域での炭酸化による変質と、炭酸化後に液水と接触した際の変化を確認した。合成したC-A-S-Hについて、NMR、SEM-EDS分析、液相組成分析の結果を基に算出したCa/Si、Al/Si、H/Si、Na/Si比から構造を同定しスキマティックなモデルを示した。炭酸化後の試料には、バテライト、カルサイト、アルミノシリケートゲルの生成を確認した。生成したバテライトは、合成バテライトと異なり450℃で相転移せず、熱重量分析で450~600℃で転移することを実証した。このバテライトは液相浸漬後に相変化し、すべてカルサイトとなることを確認した。生成したアルミノシリケートゲルの組成は、Al/Si=0.16、Ca/Si=0.09、Na/Si=0.09であった。