2026 年 79 巻 1 号 p. 304-311
海水中でのRC構造物の建設に3Dプリンティングコンクリートの適用を想定するとき、積層体内部の海水に含まれるイオンの拡散挙動と積層パラメータの影響を把握することが重要である。特に、ノズ ルから吐出された材料であるフィラメント間には、高い空隙率をもった積層界面が形成され、積層体の力 学性能や耐久性に影響を及ぼす。しかしながら、積層界面におけるイオンの拡散挙動に関する知見は十分ではない。本研究では、海水環境で積層体を造形し、X 線CTおよび MIPを用いて積層界面の空隙構造を評価した。さらに、EPMAによる元素マッピングおよびXRDによる水和生成物の同定を行い、空隙構造の変化と塩化物イオンの拡散に伴う結晶析出の関係性を明らかにした。