茶業研究報告
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‘ふうしゅん’を用いた有機栽培茶生産体系が病害虫,土壌,収量および品質に及ぼす影響の評価
松本 敏幸忠谷 浩司
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2024 年 2024 巻 138 号 p. 1-12

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抄録

‘ふうしゅん’を用いた有機栽培茶生産体系を2年間実証し,病害虫被害,土壌,収量および品質への影響について検討をした。

‘ふうしゅん’を用いた有機栽培茶生産体系を実施すると,チャノミドリヒメヨコバイ,チャノコカクモンハマキ,カンザワハダニ,チャトゲコナジラミ,炭疽病および輪斑病の発生が抑制できた。収量については,年間を通して慣行栽培と同等であり‘やぶきた’と比較して多かった。また,直がけ被覆を実施した一番茶において,全窒素含有量が高いかぶせ茶が得られた。その他の時期においても,総合的な荒茶品質は,‘やぶきた’の慣行栽培と比較して,年間を通してほぼ同等程度の荒茶が得られた。

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© 2024 日本茶業学会
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