茶業研究報告
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下級煎茶の火入れ条件
岩堀 源五郎原 利男
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1975 年 1975 巻 43 号 p. 39-43

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抄録

下級煎茶の最適火入れ条件を究明するため,回転型火入れ機を用い,茶火入れ中の茶温と品質との関係を調査し,凍のような結果を得た。
(1) 下級煎茶の火入れ条件としては,取り出し時の茶温が110~120℃が良好な火入れで,温度範囲が狭いことが認められた。
(2) 火入れ茶のHead space Vaporの香気成分の分析結果から,火入れによってジメチルサノレファイドが増加し,取り出し時の茶温約120℃くらいの時にジメチルサルファイド含量が最高となるような傾向が認められた。
(3) 取り出し時の茶温と茶の表面色の関係を調べた結果,110℃以下ではほ:とんど変化はないが,それ以上に温度が上がると変化が激しく,とくに,120℃を越えると著しく褐変した。
なお,この実験に際し,茶温測定の御指導をいただいた申野不二雄機械研究室長ならびにHead space Vaporのガスクロマトグラフによる分析に御助力いただいた土壌肥料研究室の池ヶ谷賢次郎技官ならびに製茶第3研究室の久保田悦郎技官に深く感謝いたします。

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