1984 年 1984 巻 60 号 p. 46-49
かまいり茶,半発酵茶,紅茶浸出液の水色の特性を調べた。
かまいり茶にはカテキンの酸化物はほとんど認められなかった。半発酵茶からは,酸化重合物,テアルビジン等の色素成分,それに無色のカテキン酸化物とカテキンが検出されたがテアフラビンはほとんど検出されなかった。紅茶からは,酸化重合物,テアルビジン,テアフラビンが検出された。
以上の結果から半発酵茶と紅茶の水色の差は,その濃淡はカテキン酸化重合物とテアルビジンの量によるが,色調として前者には紅茶特有のテアフラビンが含まれて.いない点が特徴的差としてあげられた。