CHEMOTHERAPY
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外科感染症におけるCeftazidime (SN401) の臨床効果と胆汁中移行の検討
石井 誠一郎稲垣 宏影山 隆久斎藤 英夫中島 史雄遠山 隆夫
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1983 年 31 巻 Supplement3 号 p. 648-651

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抄録
外科感染症14例および直腸癌根治術後の感染予防目的1例に対しCeftazidime (CAZ, SN401) を使用し, 臨床効果の検討を行なった。投与方法は, 1日量2~4gを2~3回に分けて, one shot静注あるいは500ml点滴静注した。14例の感染症の内訳は, 急性腹膜炎7例, 胆道感染症6例および肛囲膿瘍1例で, 臨床効果は, 有効13例 (93%), やや有効1例 (7%) であった。本剤使用中, 本剤と関連があると思われる副作用を生じたものが4例あり, その内訳は下痢2例, 発疹, 発熱が各々1例であり, 本剤投与中止後速やかに症状は軽快している。上また, T-tubeを挿入した1例について, 術後9日目に本剤1gをone shot静注し, 経時的に胆汁中濃度を測定した。投与後3時間で35.5μg/mlと最高値を示し, 6時間後でも12μg/mlと高濃度を維持した。
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© 社団法人日本化学療法学会
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