1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 310-312
新しく開発された注射用セフェム剤cefluprenamを肺炎1例, 肺化膿症1例, 気管支拡張症の急性増悪2例, 感染を伴った肺気腫, 肺線維症各1例の計6例に投与し, 有効性と安全性の検討を行った。投与方法は1回1g, 1日2回, 7~21日間点滴静注した。臨床効果は肺化膿症の1例が無効であったが, 他の5例はすべて有効以上であった。起炎菌は5例で検出され, Haemophilus parainfluenzae1株, Klebsiella pneumoniae1株, Proteus mirabilis1株, Pseudomonas aeruginosa2株はすべて消失した。副作用および臨床検査値異常は認められなかった。