1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 387-390
我々は新しく開発された注射用セファロスポリン剤であるcefluprenamの外科感染症における臨床的検討を行った。臨床効果は汎発性腹膜炎10例, 骨盤腹膜炎1例, 腹腔内膿瘍2例, 胆管炎3例, 創感染1例の計17例で評価した。投与は1回1g, 1日2回, 4~12日間行った。3例が著効, 12例が有効, 1例がやや有効, 1例が無効で, 有効率は88.2%であった。細菌学的には9例で評価可能で, 9例全例で消失であった。副作用, 臨床検査値異常では下痢1例, GOT, GPTの上昇1例, GPT, ALP, γ-GTPの上昇1例, 白血球数減少, GOT, GPT, γ-GTP, LDHの上昇1例, 好塩基球, 好酸球の増多, GOT, GPTの上昇1例, GPTの上昇1例が見られた。