1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 617-619
ニューキノロン系合成抗菌薬balofloxacinの外科領域感染症に対する臨床評価を目的として浅在性化膿性疾患10例, リンパ節炎, 急性化膿性甲状腺炎の各1例, 計12例に投与し, その成績を検討した。
臨床効果は, 著効2例, 有効8例, やや有効, 無効が各1例であった。細菌学的効果は, 起炎菌を認めた9例中, 消失5例, 減少1例, 不変1例, 菌交代2例であった。自他覚的副作用, 臨床検査値異常はなく, 安全性, 有用性の高い薬剤と思われた。