日本畜産学会報
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一般論文
丸粒トウモロコシ給与が黒毛和種去勢牛の産肉性に及ぼす影響
浅田 勉木村 容子砂原 弘子櫻井 由美神辺 佳弘笠井 勝美飯島 知一森 知夫小林 正和井口 明浩山田 真希夫東山 由美阿部 啓之宮重 俊一甫立 京子
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2005 年 76 巻 2 号 p. 175-182

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抄録
トウモロコシの加工形態(丸粒,挽割り,圧片)の違いが産肉性に及ぼす影響を検討するために,10ヵ月齢の黒毛和種去勢牛46頭を供試し,前期35週(10~18ヵ月齢)および後期39週(18~27ヵ月齢)の肥育試験を実施した.濃厚飼料中の丸粒(丸粒区),挽割り(挽割区),加熱圧片(圧片区)トウモロコシは試験期間をとおして30%配合した.濃厚飼料と稲ワラの割合を前期75対25,後期92対8の混合飼料(TMR)として給与した.TMR摂取量は区間で差がなかった.丸粒区,挽割区と圧片区の試験終了時体重は706kg,708kgと724kgであり,日増体量は0.76kg,0.78kgと0.80kgであり区間に差はなかった.乾物消化率は前期,後期とも圧片区がもっとも高く,次いで挽割区,丸粒区の順であった(72.9,70.3,69.9%,P<0.05と77.8,75.4,74.5%,P>0.10).デンプン消化率も前期,後期とも圧片区がもっとも高く,次いで挽割区,丸粒区の順であった(98.3,95.7,82.7%,P<0.01と99.3,97.5,93.0%,P<0.05).糞中へのトウモロコシの前期排出率は丸粒区,挽割区と圧片区で19.8,2.6と0.3%であり,後期の排出率は11.7,5.2と0.3%であった.枝肉成績は試験区間で差がなかったが,胸最長筋のヘマチン含量は挽割区が高い値(P<0.05)を示した.脂肪酸組成は丸粒区の筋肉内および腎臓周囲脂肪のリノール酸含量が低かった(P<0.05)が,他の脂肪酸について差はなかった.以上の結果から,黒毛和種去勢牛の肥育においてTMRを前提として濃厚飼料中に丸粒トウモロコシを30%程度まで配合して給与でき,しかも飼料費を節減できることが明らかになった.
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© 2005 公益社団法人 日本畜産学会
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