抄録
ケールジュースの製造過程で発生する搾り粕残渣(ケールジュース粕)について,処理の異なる3種類のケールジュース粕(生 : RK, 90℃・7時間乾燥 : DK, サイレージ : SK1)の第一胃内分解をin situ試験で調べるとともに(試験1),ヤギを用いてサイレージ化したケールジュース粕(SK2)の成分消化率と栄養価を測定した(試験2).ケールジュース粕の乾物中粗タンパク質含量(CP)は,アルファルファ乾草(AH)と同等で,RKとSK1ではCPの第一胃内有効分解率(ED)は差がなかったが,DKでは中性デタージェント不溶性タンパク質が増加し,CPのEDは他の飼料よりも低い値を示した.中性デタージェント繊維のEDは,ケールジュース粕がAHよりも高い値となった.アルファルファヘイキューブを基礎飼料としてSK2の栄養価(乾物中)を推定すると,可消化養分総量が69.1%,可消化エネルギーが14.6MJ/kg, 代謝エネルギーが13.4MJ/kg, 可消化粗タンパク質が13.2%であった.また,ヤギの窒素出納を測定すると,基礎飼料単独給与に比べて,SK2を乾物中50%給与した飼料で尿中窒素排泄量の減少と体内窒素保持量の増加が認められた.これらの結果から,ケールジュース粕は反芻家畜への有用な飼料原料になると判断した.