抄録
黒毛和種牛肉のBMSNoと性(去勢,雌)が既知の牛肉を用い,BMSNo,性およびモノ不飽和脂肪酸(MUFA)割合が食味性に及ぼす影響を検討した.BMSNo(4,7,9)と性(雌と去勢),MUFA割合(高,中,低)ごとに3頭分,合計54頭分のサーロイン牛肉を用い,10名の訓練パネルにより10のパネルテスト項目について評価を行った.パネルテストの結果,BMSNoは,「好ましいうま味」を除く全ての項目に影響しており,BMSNoの高い方が全ての項目で有意に優れた.MUFA高と中が低よりも「風味の強さ」では優れる結果となったものの,「やわらかさ」,「線維感」,「総合的食感」では,MUFA高が中や低よりも評価が低い結果となった.パネルテストの「風味の強さ」とMUFA割合の間に有意な相関(r=0.432,P<0.001)が得られた.食味に関するMUFAの影響が二次曲線的な関係を示したことから,適切なMUFA割合が存在する可能性が示唆された.