抄録
メドウフェスク草地に全日,定置放牧し,放牧飼養している8頭のホルスタイン種搾乳牛においてライジング・プレート・メーター(RPM)による牧草採食量の推定値と体重差法による牧草採食量の推定値から求めたウシのTDN充足率について,両者の比較を行いそれぞれの特徴を明らかにした.また,グルカゴン,トリヨードサイロニン(T3),サイロキシン(T4)の血中濃度を測定し,TDN充足率に対する変化を調査した.RPMにより求めたTDN充足率は82~251%であった.体重差法により牧草採食量を推定する時は,(夕方の給餌,搾乳前体重)−(朝の給餌,搾乳後体重)−(夕方乳量)とするのが,適切と考えられた.ホルモンについてはT3,T4 の血中濃度は試験期間中有意な変化は認められず,グルカゴンの血中濃度は有意に上昇している期間が認められた.血中グルカゴン濃度の変動が放牧飼養のウシのエネルギーの過不足を反映している可能性が示唆された.