放牧牛の牧草摂取量を予測することは,放牧牛の飼養管理や放牧圧の算定などに重要であるが,特に補助飼料給与下では牧草の質や家畜の増体能力,補助飼料の量や質などの要因が複雑に関与するため,予測が難しいと考えられる.そこで本研究では,放牧肥育牛を想定して,日本飼養標準をベースに補助飼料給与下における牧草摂取量を予測するモデルを開発した.本モデルでは,正味エネルギーは飼料の質によって影響されないことを利用している点に特徴があり,さまざまな質の補助飼料の給与量を仮定したときの牧草摂取量の予測が可能である.他方,日本飼養標準を用いて飼料の質の相違を考慮せずに,体重と期待1日当たり増体量のみから牧草摂取量を予測した場合,条件によっては本モデルからの予測値と比較して過大あるいは過小の大きな差の生じることが示唆された.