日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
一般論文(原著)
アミノ酸添加低タンパク質飼料を給与した肥育豚尿の汚水処理過程から発生する環境負荷ガスの排出量低減効果
須藤 立長田 隆荻野 暁史羽成 勤
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 87 巻 4 号 p. 373-380

詳細
抄録

15頭の肥育豚に4種類の結晶アミノ酸(Lys, Met, Thr, Trp)を添加して調製した低タンパク質飼料(低CP飼料)を給与し,尿汚水の活性汚泥処理時に発生するアンモニア(NH3),一酸化二窒素(N2O),メタン(CH4)の揮散量について慣行飼料の場合と56日間比較検討した.低CP飼料を給与した肥育豚(低CP区)の尿排せつ量は慣行飼料の給与(慣行区)に比べ33.6%削減され,尿中排せつ窒素量は57.6%低減した.増体重は慣行区と低CP区で差はなかった.浄化時のBOD除去率は慣行区が55.8%と低CP区が64.2%,窒素除去率は慣行区が62.1%,低CP区が61.7%であった.NH3揮散量は慣行区に対して低CP区で57.3%低減し,N2O揮散量は慣行区に対して低CP区で89.3%低減した.低CP飼料の導入は尿中排せつ窒素量を低減し,汚水浄化の負担軽減に加え温暖化抑制にも有効と考えられる.

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 日本畜産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top