日本畜産学会報
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一般論文(原著)
反芻センサーを用いた乳牛の周産期疾患と反芻との関連性の比較解析
瀬戸 隆弘赤松 裕久森谷 美咲曽布川 亜弓永井 三紀子佐野 文彦
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2016 年 87 巻 4 号 p. 367-371

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抄録

反芻と周産期疾患との関連性について比較解析を行った.発情検知用として市販されている,反芻時間を自動計測するセンサー(反芻センサー)を周産期の乳牛の頸部に装着して反芻時間を計測するとともに,臨床観察および血液生化学検査を実施して反芻時間との関連性について比較した.その結果,周産期疾患を発症した6頭の反芻時間は,分娩14日前から分娩日にかけて周産期疾患を発症していない16頭と比較して低く推移した.また,分娩14日前から1日前までの反芻時間の平均値と分娩日の血清中NEFAの間に負の相関が認められた(r=-0.51,P < 0.05).更に,分娩日の反芻時間と分娩14日後の血清中BHBAの間に負の相関が認められた(r=-0.44,P < 0.05).以上から,分娩前の反芻時間が短い場合牛は周産期疾患になりやすく,分娩前および分娩日の反芻時間とケトーシス発症の間に関連性がある可能性が示唆された.

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© 2016 公益社団法人 日本畜産学会
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