2019 年 90 巻 3 号 p. 213-218
性選別精液または通常精液を用いた採胚を泌乳中のホルスタイン種で行い,通常精液で得られた胚はLAMP法で雌雄判別を実施した.性選別精液で回収された雌胚数は1.0個,通常精液で回収後,雌と判別された胚数は0.8個となり有意差は認められなかった.また,FSHなどによる卵胞刺激処理後にOPUし,性選別精液を用いて体外受精を行う卵胞発育同調区(FGT区)と任意の発情周期にOPUし,性選別精液で体外受精する対照区を設定し,泌乳中ホルスタイン種で試験を実施した.OPU1回あたりの雌胚発生数はFGT区で2.4個となり,対照区の1.3個よりも有意に多かった(P<0.05).通常精液で採胚,胚回収後性判別する方法を対照とし,その他3つの雌胚作出方法について比較したところ,FGT後OPUにより採取した卵子を性選別精液により体外受精する方法で有意に多くの雌胚が得られることが明らかとなった.