現場後代検定における飼料利用性の検定方法の確立に資するため,肥育牛の飼料摂取量測定方法の効率化を検討し,余剰飼料摂取量(RFI)と経済形質の関連性を調査した.黒毛和種去勢および未経産牛各240頭の飼料摂取量から求めたRFIにより飼料利用性を評価した.RFIを算出する飼料や期間を調査した結果,肥育後期の濃厚飼料摂取量を基に肥育期全体のRFIが推定できた.また,RFIを4クラスに分類し,生産性との関連性を調査した結果,肥育期全体のTDN摂取日量はクラス1が4より12%少なかった.去勢牛におけるクラス1の平均RFIはTDNとして−0.921 kg/日を示し,クラス4より1.8 kg/日少なかった.発育や枝肉形質は,クラス1と4において同等であり,経済性は向上した.以上から,現場後代検定における飼料摂取量測定は省力化でき,経済形質に影響なく飼料摂取量を低減し,生産性向上に活用できることが示唆された.