複数の気象観測所における気温データから豚舎外気温を推定するための適切な方法を考案することを目的とした.選定した9地点の気象庁気象観測所における気温データ(日平均気温,日最高気温,日最低気温)をマスクし,その周辺の近隣1~8観測所における気温データを用いて,逆距離加重法によってマスクした気温データを推定した.また,日最高気温と日最低気温から日較差を推定した.その結果,日平均気温および日最高気温は,近隣の3つの観測所から推定することで精度の高い推定値を得られることが明らかとなった.1年を通した推定値の経時的変化では,平均誤差の絶対値および二乗平均平方根誤差はいずれの気温も6月から10月にかけて小さく,相関係数は9月を中心に高くなる傾向にあった.以上の結果から,本研究に用いた気温における推定精度は日平均気温または日最高気温が高く,特に暑熱の影響を考慮する場合には有効であると考えられた.