2026 年 97 巻 1 号 p. 17-25
乳牛のふん粒度をモニタリング指標にするため,ふん粒度の短期変動特性および乳生産性との関係について調査した.試験1ではふん粒度の日間および日内変動を調査し,試験2ではふん粒度と生産性等の関連を調査した.試験1では,1日分の混合ふんと1日3回採取したスポットふんを比較した.日間変動は各項目で認められなかったが,粒度分布の中段割合では,17:00のふんと1日ふんの間に有意差(P<0.05)が認められた.一方,ふん平均粒子径は,採取時間による有意差は認められず,再現性の高い指標であると考えられた.試験2では,ふん平均粒子径と乳量に正の関係(P<0.05),乳脂肪率に負の関係(P<0.01)が認められた.また,ルーメンフィルスコアの水準間でふん粒度が有意に異なった.以上より,ふん平均粒子径を用いれば,日間,日内変動の影響を受けることなく乳牛の生産性等をモニタリングできる可能性が示唆された.