日本畜産学会報
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兎皮の發育に關する調査
伊木 尚幸
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1950 年 21 巻 1 号 p. 28-30

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抄録
(1) 家兎の表皮は日齡的に觀て幼時より生後100日位迄は著變無く600μ前後を有ずるが150日頃より激増し1年餘で最高に達し其以後次第に減厚し1500μ程度に落督くものと思はれる。
(2) 皮膚組織中表皮は眞皮の1/10~1/20程度であり皮膚の發育は即ち眞皮の發達を意味するものであり表皮は漸次角化して數字的には現れて來ない。
(3) 部位に依る皮厚の差異は肩部最も厚く,次で腰部,頸上部,下腹部,尻部の順であつた。外來感作の強く當る部位即ち肩及び腰部の皮厚が最も大である事は他動物の場合と同一であつた。而しながら表皮係數は必ずしも肩及び腰部が大でなく反つて尻部が最も大であり從つて表皮と皮厚的關係は認められなかつた。
(4) 性別にては牡表皮が牝に比較し顯著に厚いが皮膚全皮厚としては著變無し。只生時及び生後5箇月以後にては皮厚は若干大であつた。
(5) 動物の皮厚は榮養及び年齡に最も大きく支配せられてゐるが,以上の事よりして兎毛皮製造には年齡約1年以後のもので體重の多しものを選び採皮鞣製するのが最も良い事になる。
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