日本畜産学会報
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超高温処理法が牛乳のビタミンに及ぼす影響について
(II) ビタミンB1およびB2の破壊
長沢 太郎棚橋 保葛谷 泰雄茂田 信子
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1960 年 31 巻 4 号 p. 200-203

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抄録

超高温処理法(135°C,2秒)がビタミンB1およびB2の破壊に及ぼす影響を,75°C,15分加熱処理法の場合と比較した.B1の定量は主としてHOUSTONの方法により,B2はKONらの方法によつた.得られた主要な結果は,次のとおりである.
(1) 超高温処理法によるB1の平均破壊率は3.2%,また75°C,15分の加熱処理法によるそれは2.2%であつた.
(2) B2の平均破壊率は,超高温処理法では5.3%,また75°C,15分の加熱処理法では4.2%であつた.すなわち超高温処理法のほうが,B1およびB2いずれの破壊率においても大であるが,両種の方法の間の差は僅少であるから,実用上,これらの方法の間には差異がないものと解しても差しつかえなかろう.

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