日本畜産学会報
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ビニルアイソレーター中での無菌ヒナの飼育法
石橋 晃亀高 正夫尾崎 明山本 哲三金内 長司光岡 知足
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1977 年 48 巻 8 号 p. 489-497

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抄録

ヒナを同時に多数羽ふ化し,無菌的に飼育できる方法を工夫した.ふ化2日前の卵を購入し,1.5%の温HgCl2液中に5-7分つけて滅菌し,あらかじめ2%過酢酸液で滅菌したふ卵タンクに20-30卵入れて通気させながらふ化した.ふ化率は95%であった.ふ化後試験に必要な羽数5-10羽を無菌ビニルアイソレーターに移し,ただちに餌付けして2週間飼育した.7,14日目に無菌テストをした結果,無菌率は93%(14アイソレーター中13例)であった.飼料はγ線で滅菌した.精製飼料全体に4 Mrad以上照射すると,ヒナの成長は減少したが,脂肪を別にして照射し,給与前に混合すると成長に及ぼす影響は少なかった.無菌ヒナは通常ヒナよりも成長が早く,げっ歯類と異なり,無菌ヒナの盲腸の肥大がみられなかった.

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