日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
ヤギの皮膚表皮におけるランゲルハンス細胞の形態と分布
眞鍋 昇藤村 久子石橋 武彦
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 53 巻 12 号 p. 781-785

詳細
抄録
ヤギの皮膚表皮におけるランゲルハンス細胞(L細胞)の染色性,形態および分布を,オスミウム沃化亜鉛染色法(ZIO法)によって作成した標本で調べた.1) pHを異にした緩衝液に溶かしたZIO液でL細胞を染色したところ,4°CにおいてpH7.6の0.05Mベロナールナトリウム•塩酸緩衝液で調整したZIO液が最も特異性が高く,好結果が得られた.2) L細胞の形態は種々で部位や年齢によって異なり,突起の数も少ないものは2本,多いものでは15本以上のものも存在した.一般に表皮が厚く角質層の発達した部位に存在するL細胞は発達しない部位の細胞に比べて突起の数も多く分岐も複雑であった.また,同一部位でも体表に面した部位と毛包や汗腺の導管などに存在する細胞とではその形態は著しく異なり,毛包部の細胞は突起の数も多くて複雑に分岐し,導管部のものは突起の数は少ないが,非常に長く,導管を包むようにして配列していた.3) L細胞の分布密度は,口唇,眼瞼,耳道,胸,肩,前後肢の内側,前腹,乳頭,陰嚢の各部で高く,陰茎および膣や肛門の周辺で低かった.成体背部での分布密度は1mm2に713~1,370個であった.なお,毛包の上皮での密度は高く,加齢によってもL細胞の数は増加する傾向がみられた.
著者関連情報
© 社団法人日本畜産学会
次の記事
feedback
Top