日本畜産学会報
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ウシの子宮頸管の腺窩および粘液の形態学的観察
佐藤 正光正木 淳二太田 実二瓶 章
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1982 年 53 巻 6 号 p. 381-387

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抄録
ウシ子宮頸管粘膜における腺窩の構造および分泌粘液の形状を,光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した.光顕による観察では,粘膜表面に多数の腺窩が認められ,それらの多くは固有層内部に深く侵入し,2~5本の枝分かれを示した.それら腺窩の上皮細胞は表面上皮細胞より背が高く,核は扁平で基底膜付近に位置し,多くの粘液を含み,分岐胞状単一線の形態を示した.SEMでは,腺窩の開口部の多くは小孔として観察されると同時に,枝分かれの様相が観察された.小孔の平均直径は約3.5μmであった.発情期のウシにおける頸管粘膜表面の大部分は,多量の粘液で被われていた.粘液をSEMで観察するど直径約760Åの線維状物が互に交叉して網状構造を形成していた.また,一部には粘液が腺窩より流出している像も見られ,そのような部位では線維状物が一定の方向に並列しているのが観察された.
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