日本畜産学会報
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加工肉のヘム色素に関する色調特性
泉本 勝利三浦 弘之
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1982 年 53 巻 6 号 p. 429-437

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抄録
豚肉を原料とする加工肉の異なるヘム色素誘導形態について,その色調特性の解析を試みた.色調特性はCIE 1976L*,a*,b*等歩度色調空間によって表現された.ヘム色素含量による色調変化は明度が支配的であり,ヘム色素誘導形態による色調変化は色度が支配的であった.色素含量(対数値)に対する明度特性は誘導形態間でほとんど一致し,シグモイド曲線となり減少した.この明度特性は実在の肉のヘム色素含量に限定された範囲において直線性が認められたので,色素含量の変化による明度変化は色素含量に反比例することが示唆された.a*,b*平面上の色度特性は放物線状となり,誘導形態間で放物線の位置と形状が異なった.彩度はヘマチン150ppm付近で最大値を示し,実在の肉のヘム色素含量の範囲では加熱塩漬肉が加熱肉より高い値を示し,色素含量の増加につれてその差が大きくなった.色相角度は色素含量の増加につれて加熱塩漬肉では黄色系から赤色系に,加熱肉では黄色系から橙色系に変化し,高色素含量では一定になった.誘導形態間の色素はヘマチン150ppm付近で最大値を示した.
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