日本畜産学会報
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エンバクースズメノカタビラ混合草より調製した緑葉蛋白質濃縮物及び濃縮グリーンジュースの豚に対する栄養価
大島 光昭上田 博史
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1982 年 53 巻 9 号 p. 622-629

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抄録
エンバクースズメノカタビラ混合草を材料として,香川県大川農業協同組合で生産された,緑葉蛋白質濃縮物(LPC)および逆滲透法によって2.5倍に濃縮したグリーンジュース(RO)の,育成豚に対する栄養価を検討した.実験は2回に分けて行い,それぞれ,同腹の体重約10kgのランダレース8頭を2群分け,1週間の予備飼育ののち,4週間の試験に供した.実験1ではフスマ-LPCおよびフスマ-魚粉を蛋白質源とし,実験2ではフスマ-魚粉-ROおよびフスマ-魚粉を蛋白質源とする蛋白質含量18%の飼料を調製し,これらを1日当たり体重の5%給与した.飼料乾物中に占めるLPC及びROの割合は,それぞれ28および20%だった.LPC飼料,RO飼料及び魚粉飼料区間に,豚の生長,粗蛋白質消化率,飼料要求率,TDN及び血中尿素のいずれにも有意差は認められなかった.しかし給餌4時間後の血漿全必須アミノ酸濃度はLPC飼料区がもっとも高く,魚粉飼料区がもっとも低かった.いずれの飼料区においても給餌後の血漿中の各必須アミノ酸濃度が絶食時のそれらより高かったことと,各飼料のアミノ酸分析結果から判断して,豚のアミノ酸要求量は満たされていた.以上の結果,養豚飼料中の乾物の約30および20%をそれぞれ,エンバクースズメノカタビラ混合草より調製したLPCおよびROで置換して育成豚に4週間給与しても,何等支障ないことが判明した.
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