リアルオプションと戦略
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研究発表大会 講演要旨
多様化するリスクと事業継続マネジメント(BCM)における 企業間・官民連携の重要性
想定外”unknown-unknown”から結果事象対応による”unknown-known”へ
渡辺 研司
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2015 年 7 巻 2 号 p. 17-20

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抄録
現代の社会・経済活動は、サプライチェー ンやネットワークを介した水平分業が進み、 個々の企業や組織はそれぞれが担当する役 割やプロセスの最適化を図ることで、製品・ サービスの供給にかかわる全体最適が実現 されている。しかし、この仕組みの効率性は 大規模な災害や事故・事件の発生時には、被 害が地理的、時間的、経済的により拡大して しまうことにも貢献してしまうという皮肉 な結果をもたらす可能性も増大させている。 実際、2011 年3 月に発生した東日本大震 災による基幹産業を中心とした重要なサプ ライチェーン群の同時多発的な途絶は、上 記のような水平分業化による部分集中リス クが認識されないまま効率性・生産性のみ が追及された結果発生した、起こるべくし て起こった現象であると言える。 また、分野は全く異なるが2010 年㋄に米 国ニューヨーク証券取引市場で発生したフ ラッシュ・クラッシュ(金融商品の瞬間的暴 落)の事例では、高度に自動化されたネット ワーク型社会の脆弱性が見られた。 高頻度かつ高速化(ミリ秒単位)され、 個々のシステムの所有者のそれぞれの最適 化を目指した証券売買プログラムどうしが 接続された証券市場において、ひとつのプ ログラムの微小な「ゆらぎ」が瞬間的に連鎖 増幅された結果、市場を混乱に陥れた。 このことは、システム・オブ・システムズ (system of systems)と言われるような、多 数の個別システム群が相互に連結された巨 大なシステムに、現代の社会経済活動が強 く依存していることをあらためて認識させるものであった。 このような連鎖被害の拡大の全てを事前 に想定し、備えることは不可能であるが、ど のような状況に陥るか、といった「結果事 象」をベースに想定、準備を行うことで、多 様化するリスク(原因事象)そのもの自体に 過度に依存しない事業継続マネジメント (BCM:Business Continuity Management)が 可能となる
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© 2015 日本リアルオプション学会
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